「テレビはなぜつまらなくなったのか」金田信一郎(日経BP社)
日経ビジネス記者の金田氏による「TV WARS」解説。サブタイトルは「スターで綴るメディア興亡史」。日経ビジネスに2006年1月〜3月に「TV WARS テレビウォーズ」のタイトルで連載していたもの。テレビがつまらなくなった理由を解説する本としてまとめた。扱ってるスターは、長嶋茂雄、力道山、手塚治虫、大橋巨泉、黒澤明、山口百恵、角川春樹、鹿内春雄、ジャニー喜多川、北野武、ペ・ヨンジュン、堀江貴文。ただし、直接インタビューしたのは角川春樹と大橋巨泉ぐらいで、あとは周囲の人からエピソードを拾っている。
でもまあ、かなり面白い。つまらなくなった理由は、「40年以上新規参入がない業界」「一社提供番組が減り、評価の指標も視聴率ひとつになった」「よって冒険がなくなり、同じタレントで似たような番組ばかりになった」というもの。テレビ関係者の危機感のなさ、よりも、それを見せられて喜んでいる視聴者のほうが心配だが。