「スチームボーイ」@DVD(ツタヤ)

「アキラ」の大友克洋監督作品。2004年公開。ベネチア国際映画祭招待。

19世紀。蒸気機関の発明で産業革命がおきようとしていた時代。蒸気機関が何に使えるのかが問われ、様々な発明がなされていた。架空の装置「スチームボール」は究極のスーパーエンジン。強力なパワーを持つ。これの争奪戦と、新兵器の開発がメインテーマ。科学技術が兵器に転用されたとき、人類に未来はあるのか、という今で言う「原子力」に通じるテーマ。

「争奪戦」の部分しか楽しめないのは、人間のドラマが希薄に感じられたため。で、その最大の要因は、声優さんの芝居のなさだ。声優と言っても、鈴木杏小西真奈美中村嘉葎雄津嘉山正種児玉清沢村一樹斉藤暁寺島進など。でも、芝居になってない。きっと台本持ってやってんだろうなあ。押井守さんの「イノセンス」でも思ったが、セリフが内容だけじゃなく、思いやパッションを表現しているとき、ハンパな演技じゃなにも伝えられない。もっともっと役者が作りこんでくれないと。でないと、ホンが悪いように感じられてしまうよ。まあ、普通の客は、何も伝わらないので、つまらない、で終わってしまうんだろう。あと、映画祭などで字幕で見ている人は、伝わるもなにも・・・。

めちゃめちゃ現代に通じるテーマなのに・・・ざんねん。

CinemaTopicsOnline
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