「フィーメイル」@ツタヤDVD半額

「フィーメイル」は5人の監督による「女性」をネタにしたオムニバス。面白かった順に書くと・・・いや、それぞれ質が全然違うので比べられない。一番つまらなかったのは廣木隆一のタクシー強盗の「太陽のみえる場所まで」。でも、全体での位置づけでそうなったのか、コメディってのが浮いてしまった。やむをえない感じがした。短編で、設定をムチャなものにすると、あとは役者が重要になるんだけど、メインの大塚ちひろが厳しかった。石井笛子とか片桐はいりは頑張ってたんだけど。
で、一番芝居が下手だったのは篠原哲雄の「桃」でヒロインをやった長谷川京子。そのヘタさにびっくり。でも、彼女の中学時代を演じた野村恵里って子が素晴らしかった。なんてエロい表情をするんだ、この子は。拾いものした感じ。他の作品で見てみたいぞ。
作品はともかく主演の石田えりの芝居に絶句したのが塚本晋也の「玉虫」。見ていて、こんなにヤバイと思った作品もない。石田えりも監督も、とんでもないことをなしとげたんじゃないのかしらん。田舎でかこわれているオンナの崩れ具合を見事に石田えりは作っていたなあ。やっべえなあ。
松尾スズキの「夜の舌先」と西川美和の「女神のかかと」は、主演の高岡早紀と大塚寧々の存在感でなんとかギリギリセーフって感じ。たぶん、作品の完成度は「女神のかかと」が一番かも。でも、きれいすぎて印象薄い。私が一番印象に残ったのは・・・石田えり野村恵里でした。